https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180409-00010007-fnnprimev-soci
大井造船作業場に入っているのは現在20人。大変厳しい基準で選ばれた、模範囚中の模範囚であることがわかります。
しかし、これだけ厳しく選ばれても、逃げる受刑者は出てくるわけです。
大井作業場は、記事にもあるように歴史が古く、私が司法試験受験勉強中、選択していた刑事政策の教科書にも、開放処遇をリードするものとして紹介されていた記憶があります。
ただ、模範集中の模範囚といっても、皆、好き好んで受刑しているわけではありませんから、つい逃げたくなる人が出てくることもあるでしょう。対策としては、入寮している建物自体を逃走できない構造にするとか(最近の都市型刑務所、拘置所では建物自体をそういう構造にすることで高い塀を不要にしています)、GPS装置を身体に装着して取り外せないようにすることで逃走を防止するなど、現実的にできることはあると思います。
逃走事件が起きれば、二次犯罪、三次犯罪も起きかねない上、近隣住民に大きな不安も与えてしまいますから、矯正当局としては、これで開放処遇に消極的になるのではなく、それと両立する逃走防止対策をより徹底するということを行うべきだと私は思います。