「権力に対し行政脆弱に」前川氏、森友問題の集会で講演

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180331-00000085-asahi-soci

学校法人森友学園大阪市)への国有地売却や財務省の公文書改ざん問題を追及する集会が31日、大阪府豊中市内で開かれ、約1400人が参加した。前文部科学事務次官の前川喜平氏は「一極集中している権力に対し、行政機関が脆弱(ぜいじゃく)になっている」と指摘した。

日本の官僚制は、アメリカのように、政治が変われば官僚もごっそりと変わるというシステムではなく、政治が変わっても、その下にありつつ組織としての継続性、連続性が維持されていくシステムです。それだけに、政治との関係、距離感は常に問題で、適度な関係、距離感が失われれば(近すぎても遠すぎても)、問題が生じるでしょう。今は、関係性、距離感が近くなりすぎて(特に与党に対して)、官僚が本来持っていた自律性、移ろいやすい政治に対する安定性維持のための安全弁的な役割が失われつつあるのではないかという気がします。その原因として、内閣人事局のような存在があることは、やはり否定できないように私にも思われます。
官僚が強くなれば良いという単純な話ではなく、いかに権力機構がバランスを保ちつつ良い方向へと進めるように維持されるか、非常に難しい問題がそこにはあるということですね。