経産省若手キャリア官僚、大量退職の“怪”

経産省若手キャリア官僚、大量退職の“怪”(Wedge) - Yahoo!ニュース

辞めたのは入省して20年以内の若手キャリアで、採用を担当する同省秘書課では「新規分野が広がっている民間から、経産省のキャリアのある人材を求める動きが強まっているため、転職する人が増えたのではないか」と分析、若手キャリアを引き留めることに苦労している。産業界では、IT、バイオ、情報通信など次々と新しい分野でのベンチャー企業も増えており、こうした分野からの引き合いもあるようだ。転職先の多くは職場の環境面でも同省での待遇よりも恵まれているケースが多い。

 私は昭和62年(1987年)に大学を卒業し、平成元年(1989年)に検事に任官して、国家公務員試験は受験していませんが、受験している人々は身近で見ていて、当時の雰囲気、空気はわかります。当時は、高級官僚になれば、事務次官まで上り詰めなくても天下り先は保証され、若い時は安月給で酷使されても、次第に給料も増えて仕事は楽になり、一生安泰という状態でした。政治に対する官僚の影響力は大きく、それだけにやりがいもあったはずです。人によっては政界へ転身する人もいて、大きな可能性があったと言えるでしょう。

それが今や、天下りも大きく制限され、政治優位でやりがいもかつてよりは失われ、民間が働き方改革でかつてとは大きく変貌しているのに、いまだに滅私奉公でボロ雑巾のようにこき使われて、目先の効いた人ほど、培った知識、経験を活用して転職、というのは自然なことでしょう。

こういう流れを食い止めて、優秀な人材の流出を防ぐ方策を考えないと、今後もこの流れは続くと思います。