私とゴルフ

私がゴルフを初めてやるようになったのは、平成2年(1990年)に、徳島地検に赴任した当時のことでした。当時の徳島地検では、かなり多くの職員がゴルフをやっていて、やりませんかと周囲から誘われ、確か赴任した年の夏のボーナスで、ゴルフクラブのセットやキャディーバッグを、10万円くらいで購入した記憶があります。先日、購入したゼクシオ8のセットに比べれば、かなりお買い得なものではありましたが、当時の私にとっては痛い出費でした。
今振り返ると、検察庁は11年5か月で辞めてしまったわけで、一生懸命やったから評価されたわけでもなく、辞めた時にも誰も見送りもしてくれないような冷たくて寒いところでしたから、仕事はそこそこにしておいて、徳島にいた当時からゴルフをインストラクターについて学んだりしながらしっかり練習していれば、今頃、もしかしたらシングルプレーヤーくらいになっていたかもしれないと夢想するのですが、当時は仕事で一生懸命でなかなか練習することもできず、誘われて2、3回ほどコースに出ましたが、こういう状態ですから、クラブを持ってジグザグに走り回りながらボールが次々となくなり(夏の暑い時にこの状態で熱中症のようになったこともあり実に苦しかったことが思い出されます)、キャディーにも嘲り笑われるような状態で、それで1回コースに出れば3万円(これも当時の私には実に痛い出費でした)ほどもかかるので、嫌気がさして、すぐにまったくやらなくなってしまいました。
良いことが何もなかっただけに、ネガティブなイメージが、バブル期の醜いゴルフの姿とオーバーラップしたようになって、長く、ゴルフをやろうという気も起きませんでした。買ったクラブのセットやキャディーバッグは、捨てるのがもったいない、というだけで引っ越しの時も持ち歩いていましたが、10年くらいたって久しぶりに開けてみるとクラブがカビやさびだらけになっていて、気分が悪くなるほどで、燃えないゴミで捨ててしまいました。10万円を捨てているような気がして嫌な気分だったことが思い出されます。
それが、健康のためと思い、最近になって再開したゴルフですが、インストラクターに教えてもらっていて、かなり身体が言うことを効かなくなってはいますが、徳島でやりはじめ投げ出した時に比べると、格段に真面目に取り組んでいることは間違いありません。仕事も忙しく、なかなかゴルフに時間も取れませんし、友達がいないので一緒にコースに出る人を見つけるのも一苦労ですが、今度は投げ出さず、地道にこつことと続けたいと考えています。