受刑者の給食、「自炊」やめ民間委託へ…法務省

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131013-00000315-yom-soci

刑務所での給食は、現在は受刑者が自ら作っているが、受刑者数の減少や高齢化の進展で、調理担当者の確保が難しくなっている。衛生管理も不十分になりがちで、食中毒も起きている。今回の委託には、受刑者の生活環境を改善する目的もある。

検察庁にいた当時、拘置所刑務所の中で取調べを行っていたこともありましたが、「塀の中」に一旦入ると、外に出るのにも手続が必要で、昼食や夕食を、職員用の食堂でとることがよくありました。炊事係の受刑者の、腕に入れ墨があったり眼光が鋭い男性が、黙々と作業をして、食事を盛って差し出してくれて、何とも言えない迫力を感じながら受け取り食べていたことが思い出されます。
こうした、刑務所での食事供給を外注に出すという流れは、それだけ受刑者による生活維持力が低下していることを示すものですが、受刑者のほとんどは、いずれ社会に戻ってくる人々であり、閉じ込めて苦しめばよい、で済むものではなく、社会へ戻ってきてからの適応力をできるだけ収容中につけることが、再犯防止へとつながるものです。そのために何をすべきかということも、さらに具体的に検討、実行されなければならないでしょう。