バカ呼ばわり、人前で叱責…パワハラ相談、過去最多の5万件超

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130531/biz13053119550026-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130531/biz13053119550026-n2.htm

相談者の多くは従業員だが、中には「退職した労働者から、在職中に机をたたくなどのパワハラを受けた慰謝料として、100万円を求められている」という使用者側からの相談もあった。労働局長の委任を受けた紛争調整委員会が間に入り、60万円の解決金を支払うことで合意したという。

私が大学を卒業して司法修習生になったのは昭和62年、検事に任官したのは平成元年ですが、あの頃は、部下を怒鳴りつけ叱り飛ばす、といったことは、当たり前の「熱血指導」で、机を叩く程度のことはありがちなこと、特に異常さが感じられることもない、といった状態ではなかったかと思います。今、管理職の立場にあるような人々は、そういう環境の中で「鍛えられた」「成長した」といった意識を強く持っていることが多いのではないかと思われ、そういう意識に裏打ちされたパワハラ、といったことも多いのではないでしょうか。それだけに、問題には深刻なものがあると思います。
人格の尊重、ということが、強く求められ、そういったことに無頓着ではやっていけない時代に置かれている、ということを、管理側に立つ人々は強く認識、理解する必要があり、そういう中で実効性のある指揮、指導をするためにはどういう方法、スタイルで臨むべきかということを、経験にとらわれずクールに考え、実行する、ということをしないと、思わぬ落とし穴に落ちてしまうことになりかねないでしょう。