http://sankei.jp.msn.com/wired/news/120601/wir12060113130005-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/wired/news/120601/wir12060113130005-n2.htm
ジョブズ氏は、過去については考えず、未来のこと、次の素晴らしいものを創造することに集中することを望んだという。
「スティーブが自邸にわたしを招き、CEOであることについて語りあったとき、彼はわたしにこう言った。ウォルト・ディズニーが亡くなったあと、ディズニー社がどうなったかを自分は見てきた。人々は会議で、ウォルトならどうしただろうと言っていた。ウォルトならこの事態をどう見ただろうか、と。そしてスティーブはわたしを、あの、彼だけしか持っていないような強い視線で見た。決してそうはなるな、と。適切なことだけをするんだ、と。だからわたしは今そうしている」
「スティーブは常に、楽しみは旅のプロセス自体にあると教えてくれたが、わたしにとってそれは啓示だった。そして彼はわれわれに、人生ははかないものであり、明日の保証などないこと、だからこそ人生にすべてを注ぎ込むのだ、ということを教えてくれた」
偉大な人が、大きなものを築いた場合、その人亡きあと、偉大さや大きさ故に、残った人々は思い惑い混乱して、次第に遺産を食いつぶし衰えてしまいがちですが、スティーブ・ジョブズは、それを鋭く見通して、そうはなるな、と警告しつつ激励していたわけですね。はかないからこそ思い切りよく生きて輝かせたい、そうすべきが人生、という、生前のジョブズの思いがうかがわれると感じました。こうしたジョブズの教えに忠実に、守るのではなく積極的に打って出る今後のアップルに、大いに期待したいと思います。