時効直前の強盗致死事件、関与認めた1人も不起訴 茨城

http://www.asahi.com/national/update/0116/TKY201001150516.html
http://www.asahi.com/national/update/0116/TKY201001150516_01.html

釈放後、3人のうち2人を取材し、うち1人が事件にかかわった趣旨の話をした。それによると、男性は15年前、松田さん宅周辺の下見もし、逮捕された2人とは異なる複数の男と一緒に、松田さん方に侵入したという。

発生から数年後、男性は県警から任意で事情を聴かれたが、その際は否認したという。昨年12月に逮捕された直後は「3人ではやっていない」と否認したものの、「関与していない2人に迷惑がかかる」と思い、自供したという。男性は不起訴が決まった後にも取材に応じ、「釈放されても、起訴されると思っていた。被害者には申し訳ない」と話した。

関与を認めた1名の自白に、一定の信用性が認められれば、「氏名不詳者2名と共謀の上」犯行に及んだ、という起訴も考えられなくはない事案という印象を受けますね。高い信用性が認められれば、その自白で共犯とされている者を起訴するのが筋ですが、逮捕、勾留された2名のほうが共犯の嫌疑が高いと認められるような、何らかの証拠があったのでしょうか。
自白はあるものの、いわゆる「半割れ」で、公判維持が困難と水戸地検が判断したのではないかと思いますが、証拠上、ぎりぎり何とか認定されるのではないか、というところ(自白している1名を上記のような訴因で)で起訴しておき、時効を停止させた上で、共犯関係の解明に賭けるという選択肢もあったのではないか、という気がします。釈然としない幕切れですね。