小室哲哉被告、検察側控訴せず

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090525/trl0905251158002-n1.htm

大阪地検は25日、控訴しないことを決めた。

報道を見る限り、全額被害弁償をしているとはいえ、弁償金を他人に肩代わりしてもらっている上、そもそも被害額が5億円と高額で犯行動機に酌むべきものが乏しく、被害感情にも今なお厳しいものがあるということで、従来の量刑基準に照らせば実刑事案でしょう。
私のように、刑事司法の現場で働く弁護士としては、こういった先例ができ検察庁控訴もせずに確定する、というのは、他事件で執行猶予を求める際に大いに活用できありがたい反面、公判に立ち会う検察官としては、この種の事案でも執行猶予が付されることが許容される場合もある、ということで、今後、やりにくさを感じる場面が出てくるかもしれません。