なぜ家宅捜索!赤坂署に草なぎファンの電話殺到

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/246228/

草なぎ容疑者の逮捕と捜索のニュースが広がると、赤坂署にはファンからとみられる電話がひっきりなしにかかった。署員は「なぜ捜索するのかは、捜査に関することなので答えられない」「公平に扱っている」などと回答。受話器を置くたびに、次の電話が鳴り出していた。

自宅を捜索した理由として考えられるのは、動機の解明、常習性の有無の確認、といったことでしょうね。
公然わいせつ事件で、自宅の捜索まで行う場合はそれほど多くないと思いますが、この種の犯罪は、一種の性癖に基づくことが多く、また、常習的に行われることも少なくないもので、自宅や勤務先等の捜索により、そういった事情に関係する証拠が押収できれば、ということで、赤坂警察署としても、慎重を期して行ったのではないかと思います。
今後の焦点としては、身柄が勾留されるか、釈放されるかということでしょう。私自身、過去に、勾留請求された公然わいせつの被疑者につき、2度ほど、裁判官にかけあって請求を却下してもらい釈放となった経験がありますが、犯行は警察官等に現認され、罪証隠滅、逃亡(これだけの人気者ではどこにも逃げ場がないでしょう)といったことも考えにくいので、検察庁に送致された段階で在宅捜査に切り替えるという可能性もあると思います。
やったことが犯罪であることは間違いありませんが、世の中には、もっと悪質、凶悪な犯罪は数多くあり、こういった人を、事情もきちんと把握しないまま、鳩山総務大臣のように「最低の人間」などと決めつけるのもいかがなものか、という印象を受けます。
ただ、この容疑者の今後の身の振り方や、復帰するとしてその時期、復帰後の活動をいかに行うかなど、問題が山積していて、関係者としては頭を抱える日々が当分続きそうです。

追記1:

草なぎ容疑者を釈放 女性警察官に頭下げ、迎えの車へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090424-00000583-san-soci

午後2時ごろ、東京区検から留置されていた原宿署に戻り、荷物を受け取るなどした後、2時半ごろ、同署から出た。その際、出口にいた女性警察官らに向かって頭を下げるようなそぶりをみせ、そのまま横づけされた事務所の車に乗り込んだ。

テレビのニュースで見たところ、今日の午前中に、警察のワゴン車に乗って身柄が検察庁へ送られていましたが、これは「単独押送」と言って、東京のような規模の大きな検察庁の場合、通常は行われません。通常は、警察のバスが警察署を巡回し(乗っている人はまったく異なりますが幼稚園バスのような感じですね)、それぞれの警察署で被疑者を乗せ、数珠つなぎ状態で(逃げられないように)検察庁まで送り届け、その日の夕方になると、今度は検察庁で被疑者らを数珠つなぎ状態でバスに乗せ、警察署を巡回して被疑者を順次降ろして行く、という方法がとられます。
本件の被疑者の場合、そういった方法では混乱が生じるなどの恐れがあったため、単独押送という方法がとられたものと推測されます。

追記2:

某ブログの記述を踏まえてちょっと補足を。
被疑者を処分保留のまま釈放する場合、その日に警察から検察庁へ押送されているのであれば、検察庁での取調べの後、一旦、警察へ戻ってから釈放するのが通常ですね。おそらく、身の回りの物が警察にあったり、還付・仮還付の手続を行う必要があったりするので、一旦、警察へ戻る取扱いになっているものと思われます(私が検察庁在籍当時もそういう発想でした)。
草なぎ容疑者の場合もおそらくそのような取り扱いであったはずで、警察へ戻る際にも単独押送であったものと推測されます。