ムチ

「無知」ではなく「鞭」の話です。
以前、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20071120#1195523725

で、終戦時に自決した阿南陸相が持っていた鞭についてコメントしましたが、昨日、旭川で、帰京前に北鎮記念館へ行き、展示品を見て回っていたところ、ノモンハン事変で戦死した将校が鞭を持ってどこかの玄関を出ようとするところを撮影した写真があり、その愛用の鞭も展示されていました。鞭と言っても、SMの女王様が持っているような長い鞭ではなく、長さ50センチ程度の短い鞭で、写真の説明では「愛用の」となっていましたから、当時の陸軍将校は、馬に乗らない時でも、それを手に持って歩くということがよくあったのではないかと推測されました。阿南陸相も、おそらく展示品のような鞭を持ち歩いていたのでしょう。
こういった、さりげないことは、時が過ぎ関係者が亡くなって行く中で、次第にわからなくなってしまいますが、展示品などをよくよく見ると、なるほど、こういうことだったんだな、と思えることがあるものだ、と改めて感じました。
北鎮記念館では、

で紹介されているような、旧陸軍第7師団に関する様々な資料が展示され、日曜日でしたが他の来館者はほとんどなく、じっくりと見学することができました。無謀、無益な戦争の先兵になったという側面があるとしても、責められるべきは誤れる国策を樹立し戦争指導に当たった当時の指導者であり、国の発展を信じ家族や友人、知人を思いながら戦陣に散った人々の犠牲には、尊いものがあると感じました。そのような思いから、見学後、すぐ近くにある護国神社へ行き、参拝しました。