法科大学院の評価機関、愛知大は「不適合」と判断

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080326-OYT1T00528.htm

同財団の評価報告書によると、愛知大は「法務総合演習」など必修の4科目の授業で、試験形式での答案作成と講評を毎回繰り返しており、その大部分が新司法試験に類似した出題形式だった。これについて報告書は「答案作成の技法指導に著しく偏っているのは重大な問題」と結論づけている。

立命館大に対しては「『新司法試験研究会』という別組織で教員が試験対策に関与しているのは適切ではない」と指摘した。

私自身は、法科大学院というものは、外国における既存のものの一種のパロディであり根本的に改革すべきもの、と考えているので、そういう意味での失敗作の評価には、あまり興味も意義も感じないのですが、上記の評価機関なるものが、司法試験を目指すこと、その準備に学校が関わることを忌み嫌っているように見えるのは気になりますね。
司法試験の答案を作成する訓練を行うことは、法律文書を作成する訓練にもなり、上記の記事にあるような評価が、そういった性格を踏まえて行われているのか、疑問がつきまといます。司法試験にも合格できないような、実務の役にも立たないような、くだらない理屈や判例を頭に一杯詰め込み、答案もろくに書けないような出来損ないの卒業生を次々と生み出すくらいなら、答案練習をしっかりやり、学生に実戦的な知識、スキルを身につけさせた上で世に出す法科大学院のほうが、よほど役に立ち、学生が払った学費も無駄にならないでしょう。
法科大学院が何のためにあるのか、目的のためにどういう存在でなければならないのか、といったことを、きちんと踏まえた上での「評価」であれば良いと思いますが、そういったところがわきまえられていない中での評価であれば、評価そのものが問題であり、不適合なのは評価しているお前だろう、ということにもなりかねないでしょう。