「バブルの肖像」

バブルの肖像

バブルの肖像

以前、週刊朝日に連載されていた記事がまとめられて出版されたもので、出版後、少し時間がたっていますが、何となく読みたくなり、一通り読みました。
バブル期を知る人であれば、あー、あれね、と思い出すような、その時代を象徴するような人、出来事、建物などが取り上げられていて、懐かしさと馬鹿馬鹿しさを感じながら、それでも、なかなかおもしろく読める本でした。
人間の歴史には、悲劇的な部分と、喜劇的な部分があるように思いますが、バブル期の日本は、バブル崩壊後に待ち受けていた悲劇へと続く喜劇に、多くの人が、そうとは知らずに様々な形で関わっていた、という印象を受けます。あの時代を知る人にとっても、知らない人にとっても、読んでおいて損はない1冊、という気がしました。