Webの権威、ブログエチケットを提唱――ブロガーから反発も

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0704/12/news077.html

Web 2.0」という言葉の生みの親でもあるオライリー氏は先ごろ、行動規範の最初の草案を自身のサイトおよびwikia.comに掲載した。wikia.comは、Wikipediaの創設者のジミー・ウェールズ氏が運営するサイト。
この規範には、罵倒、嫌がらせ、中傷、虚偽、脅迫に相当するコメントを投稿しないことを定めた礼節規定が含まれる。また、他人に付きまとうためにコンテンツを利用してはならないとしている。
さらに行動規範では、ブログのホストはこういった投稿を削除すべきだとしている。匿名のコメントや著作権/商標違反の禁止も求めている。

一方、Webを規制するのが難しいのは実証済みであり、Web上で統一的な規範を設けるのは不可能だという意見もある。
カナダのオンタリオ州ロンドンに本社を置くInfo-Tech Research Groupの上席リサーチアナリスト、カーマイ・リービ氏は、「全世界の人々が実際に従う規範のようなものはWeb上には存在せず、ブログの世界を礼儀正しい場所にしようという取り組みが大きな成果を達成することはないだろう」と話す。
さらにリービ氏によると、悪態をついたり他人に失礼な振る舞いをしたりする人はいつの世にもいるもので、行動規範によってそれが変わることはないという。

著名なオライリー氏の行動であるだけに、話題を呼んでいるようですが、私自身は、上記のリービ氏と同意見ですね。こういった呼びかけ等は無駄ではなく、むしろ有益であるとは思いますが、大きくは期待できず、目に余る行為に対しては、強制力を伴った制裁(刑事処罰など)を加えて行くことが避けられないでしょう。
「匿名のコメント」まで禁止の対象にしようとしているところが、日本における匿名性に関する議論と通じるところがあって興味深いものがありますが、オライリー氏のような人まで、こういった提案をする、というところに、この問題の深刻さ、根深さを感じます。私自身は、匿名のコメントを禁止する必要性までは感じていませんが。
また、インターネット・リテラシーを身に付けるための教育、特に学校における教育ということも重要だと思います(下記のような「教諭」がいるようでは困るのですが)。