開業医一家 受験の重圧とは 

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20070106/mng_____tokuho__000.shtml

妹バラバラ殺人事件の背景が検討されていて、なかなか読ませる内容です。

精神科医の作田明氏は両親とも医者という一家に育った。しかも自身、医学部に合格するため三浪した。
「家族がみな同じ資格をもち、同じ方向を向いていると、その中で違う方向にいくのは難しい。特に男の子がほかの道に進むことには家族全体が許容しない雰囲気がある」と作田氏は医師一家がもつ独特の“空気”を明かす。

作田氏が指摘するような事情が、殺人に直接つながるものであったかどうかは今後の解明に待つしかありませんが、背景事情の一つになっていることは確実でしょう。
弁護士の場合も、昔から、特に、繁盛している事務所を経営している弁護士は、子供を後継者にしたいと考えて、司法試験を目指させ、子供が何年も司法浪人をしている、というケースが少なくありません。
医師、弁護士、その他の自営業種で、自分が築き上げてきたものを子供に継がせたい、継がせて充実した人生を送らせたい、と考える気持ちは理解できますが、人にはそれぞれ人生でやりたいことがあり、また、適性もありますから、過度な期待や押しつけは大きな不幸を生む場合もある、ということだと思います。
私の場合、元々、弁護士を目指して司法試験を目指したわけでもなく、仕事のパフォーマンスを上げることには強い意欲がありますが、「事業承継」といったことには何の関心もないので、ある程度高齢になって仕事もなくなってくれば、早めに事務所をたたみ、東南アジアのどこか物価の安いところで、読書やインターネットを楽しみながら(時々は日本に戻りつつ)、細々と生活したい、と思っています。