特定秘密保護法案の全文

http://www.asahi.com/articles/TKY201310250345.html

今日の朝日朝刊に全文が出ていて、ウェブ上でも出ていたので、目を通してみました。特に「罰則」に注目したのですが、かなり危険なものがあると感じましたね。
年内中に、前に児童ポルノ関係でやったように、議員会館内で講演をする予定(あくまで予定)になっているで、網羅的な検討はそこで行うとして、いくつか気付いた点を挙げておきます。

第二十四条 
第二十二条第一項又は前条第一項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は煽動した者は、五年以下の懲役に処する。
2 第二十二条第二項に規定する行為の遂行を共謀し、教唆し、又は煽動した者は、三年以下の懲役に処する。

ここで、「共謀」罪が出てきて驚きましたが、共謀罪の危険性については、

暴力団やテロリスト集団の犯罪対策 「共謀罪」創設法案 通常国会に再提出へ政府
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20130924#1380010450

やそこで引用した過去のエントリーでも繰り返し述べてきた通りで、共謀、というものを広く捉えることで、投網をかけるように、「特定秘密」にアクセスしようとする(アクセスする側にはそのような特定秘密かどうかはわかりませんから恒常的に疑心暗鬼に陥ることも避けられません)様々な人々が、共謀の嫌疑を受け、逮捕、勾留されたり家宅捜索を受ける、ということが頻発する恐れがあるでしょう。中には起訴される人が出てくる可能性がありますが、現在の裁判実務における共謀の認定は、

暴走する(?)「共謀」概念
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060423#1145799880

でもコメントしたように、かなりの緩さがありますから、推認、推認と詰められて有罪、となってしまう可能性も、起訴されれば大きく出てくるでしょう。共謀段階で捉えて一網打尽にしようという公安警察による監視、内偵といったことも、より広がる可能性が高く、そのような監視社会化へとつながる危険性もはらんでいると思います。
上記のように、「煽動罪」も新設されようとしていますが、これは、教唆罪のように、ある程度特定された人に犯罪遂行を決意させるような行為でなくても、例えば、インターネット上で不特定多数に対し、「国民の利益を損ねる行政機関の情報は広く公開して世に問うべきだ」「内部告発して国民の真の利益を図るべきだ」と呼びかけるような行為が煽動と評価される可能性があります。国民の表現の自由へ与える影響、萎縮的効果には軽視できないものがありそうです。
公明党が、入れさせたと自慢している

(この法律の解釈適用)
第二十一条
この法律の適用に当たっては、これを拡張して解釈して、国民の基本的人権を不当に侵害するようなことがあってはならず、国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分に配慮しなければならない。
2 出版又は報道の業務に従事する者の取材行為については、専ら公益を図る目的を有し、かつ、法令違反又は著しく不当な方法によるものと認められない限りは、これを正当な業務による行為とするものとする。

ですが、基本的人権云々という箇所は、よくある、ありふれた表現で、これがあるから実効的な何かがあった、という話は聞いたことがありませんし、「十分に配慮」というのも、捜査機関が「十分に配慮しました」と言えば、配慮していなくてもそれで終わってしまう、その程度のものでしかなく、気休めにもならないでしょう。
「出版又は報道の業務に従事する者の取材行為」に限定する方法論にも、そもそも問題があります。業務として行っていなくても、ブロガーなど、不特定多数に事実を伝えようとする人は増えてていて、そういった人々を排除することが妥当とは思われません。「法令違反」というのも、例えば、午後5時以降は部外者立入禁止とされる役所に午後5時以降入って取材する行為は建造物侵入罪に該当するから法令違反になってしまうのか(国策捜査の対象にされればそうなりそうですが)、「著しく」不当な方法、という、その著しさはどうやって認定するのか、どこで線引きするのか、極めて曖昧模糊としたものがあります。
ざっと見ただけでも、こういった点に気がつくくらいですから、このまま成立したら、大変なことになりかねないと強く懸念されます。

2013年10月25日のツイート

【レビュー】ソニーのレンズスタイルカメラ「DSC-QX100/QX10」を試す

http://www.phileweb.com/review/article/201310/15/965.html

私もDSC-QX100を予約注文していて、今日、届いたので、早速、セッティングして試しているところです。

撮像素子には有効画素数2,020万の1.0型裏面照射“Exmor R”CMOSセンサーを内蔵。レンズは大口径の「Carl Zeiss Vario-Sonnar T*」レンズで、ワイド端開放のF値がF1.8という明るさだ。夜間の風景撮影を試したところ、その真価を十分に実感することができた。

QXシリーズで撮った写真は、スマートフォンの内蔵カメラで撮影したものよりも解像感が高く、色乗りも鮮やか。ズーム撮影も安定しているので、写真の表現幅はスマホ単体の場合よりもぐんとクオリティと自由度がアップする。

スマホの手軽さと、単体デジタルカメラの撮影性能を“いいとこ取り”することで、初めて表現できる写真の世界があるということを、今回実機をハンドリングして存分に実感できた。

早速、夜景を、DSC-QX100とiPhone5sで撮影して、比べてみたのですが、DSC-QX100によるほうが、くっきりとしたきれいな画像になっていて、より質感、満足度の高いものが撮れる、ということを実感しました。
設定、接続は簡単でしたが、スマートフォンにカメラを装着すると、いかにも、ごつい感じにはなって、ここはこれでより良いものを撮りたい、という時に素早く装着して撮る、という使い方になると思います。早速、アマゾンでキャリングケースを注文しておきました。
これから年末にかけて、ライトアップなど、夜景がきれいな季節になりますが、これで、感動の一瞬をしっかりと記録しておきたい、そういう気がしています。