政党ビラ投函訴訟で判決期日を再指定 最高裁

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/091106/trl0911062033011-n1.htm

最高裁はいったん判決期日を指定していたが、同じ日に弁護側が新たな主張を提出。弁護側の申し立てを受けて、判決期日を取り消していた。
同小法廷は2審の結論を見直すために必要な弁論を開かずに判決期日を指定していたため、罰金5万円とした2審の逆転有罪判決が確定する公算が大きい。

先週の日弁連人権擁護大会の分科会で、この事件も取り上げられ、被告人のスピーチも聞きましたが、真面目で実直な方という印象を受けました。
ただ、住居侵入罪における「管理権」というものを、形式的にではなく、もっと実質的に構成して、ピザや寿司のチラシは放置されているのに主義主張があるビラは狙い撃ちされるという現状を、例えば管理権の濫用といった構成で捉えるなど、構成要件の解釈を深めて行かないと、表現の自由は優越的地位を占めるから、民主主義社会では重要な権利だから、といったことを強調しているだけでは、なかなか有罪を無罪へは逆転できないのではないかという印象を受けました。
そのあたりは、今後の大きな課題でしょう。

追記:

最高裁第二小法廷平成21年11月30日判決(上告棄却)
判例時報2090号149頁
判例時報2145号175頁(判例評論640号29頁)

松本清張生誕100年『週刊 松本清張』編集長、郷原宏さんに聞く(上)(下)

「腹の立つことが多かったが、作品の素晴らしさに負けた」
http://www.j-cast.com/motto/shop/msc_interview01.html
「清張は自分に厳しく、読者に誠実な作家だった」
http://www.j-cast.com/motto/shop/msc_interview02.html

自分に厳しく、読者に誠実な作家でした。森村誠一が「人間清張は好きになれないけれど、作品は大好きです。作家は作品で評価されるべき」と言っていましたが、私も同感です。

昔、高校の課題で、松本清張が世に出るまでを自ら語った

半生の記 (新潮文庫)

半生の記 (新潮文庫)

を読み感想文を書きましたが、長く、日の当たらない状態で生活を続けた、その半生こそが、世に出た後に一気に花開いたということを強烈に感じたことが思い出されます。人間、どういう状況にあっても希望を捨てず地道に勉強を続けなければならない、と感じました。どういう経緯で課題に出されたのか覚えていませんが、課題に出した教師も、今後、大学へ進学し社会に出て、良いことも悪いこともある長い人生を歩もうとしている生徒達に、そういったことを学んでほしくて課題にしたのかもしれません。
上記の記事でも、なかなか難しい人間であったことが語られていますが、その作品は魅力的であり、だからこそ、今なお読み継がれ、映画やドラマでも繰り返し取り上げられているのでしょう。いずれ、時間が取れるようになったら、すべての作品は無理であっても、主要な作品は網羅的に読んでみたいと思っている作家の1人です。

広島県知事に44歳の新顔・湯崎英彦氏当選確実

http://www.asahi.com/politics/update/1108/OSK200911080022.html

湯崎氏は「広島の底力を引き出す」を合言葉に、企業振興や観光誘致などに重点を置いた施策を提唱。4期16年で引退する藤田雄山知事を支えてきた県議会の民主系と自民系の会派、連合広島が陣営の中心になった。

新知事は、私の高校時の同級生の弟さんで、同級生の間でも応援しようという機運が盛り上がっていたようでした。ADSLで、一時は注目を浴びたアッカを立ち上げた人物で、なかなかのやり手のようですから、私の郷里である広島県の今後について、是非うまく舵取りしてほしいものです。
同級生の弟さんが県知事になるような時代になって、ますます自分のしがなさを痛感しますね(笑)。一隅を照らすことを目標に、こつこつと頑張りたいと思います。