落第生、最多の71人に 司法修習の修了試験

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007090301000660.html

昨年も受験者の7・1%の107人が合格しなかったが、追試で91人が救済され、最終的な不合格者は16人。今回は追試が廃止されたため、過去最多となった。

1468名が受験したということですから、司法修習生も随分と増えたものです。
昔は、2回試験で合格留保になっても、追試で全員が「救済」されるのがお決まりのパターンでしたが、もはや、最高裁も、かつてのような救済を行うつもりはないようであり(これだけの人数がいては、とても救済しきれず、粛々とやるしかない、と考えているのでしょう)、今後は、合格できず再受験しても合格できない人が右肩上がりで増えて行くことは確実と推測されます。
昔は、司法試験に合格すれば、よほどしくじらない限り、その後の法曹としての人生は約束されていたような面がありましたが、そういう時代は完全に終わった、ということでしょう。弁護士がこれだけ増えてくれば、皆が皆ハッピー、というわけにも行きません。
それでもあなたは法学部へ行き、法科大学院へ行って、司法試験を目指しますか?という自問自答を、これからこの道を目指す人は何度も繰り返してみるべきでしょう。

権力側に対し収賄捜査一つまともにできない韓国検察

http://www.chosunonline.com/article/20070830000062

朝鮮日報の社説です。

前秘書官が一般市民だったなら、果たして検察がこんないい加減な姿勢で捜査を打ち切っていただろうか。通常なら口座追跡や通話内容の調査、対面調査などあらゆる手段を動員して追及していたはずだ。検察は「権力からの独立」を叫んでいるが、実際に権力を前にするとこの体たらくなのだから、口先だけのスローガンでしかないと思われても仕方がないだろう。

こういった、どこの国でも起きる問題が、今週末公開の映画「HERO」の背景にもなっているのですが、不正、腐敗といったことに対し、真相を解明し是正する、といった「復元力」が適切に機能しないと、国にしてもあらゆる組織にしても、徐々に衰亡して行かざるを得ないと思います。誰がどこで頑張ることで、悪い方向に崩れ落ちることを食い止められるのか、という視点で上記の映画を観てみるのも、おもしろいかもしれません。

元伊藤忠商事会長の瀬島龍三氏死去 政財界の黒衣役も

http://www.asahi.com/obituaries/update/0904/TKY200709040001.html

山崎豊子さんの小説「不毛地帯」のモデルとされる。

現在進行中のJAL問題に触発されて、通して読めていなかった「沈まぬ太陽」(山崎豊子)を読んでいるところですが、瀬島氏死去の報に接し、次は、不毛地帯もきちんと読んでみたいと思っているところです。
瀬島氏の多大な「功」の部分は華やかに語られてきましたが、「罪」の部分も根強く指摘されており、今後、改めて、その功罪が検証されることになるように思います。