新司法試験・刑事法論文問題を検討してみて(感想)

http://www.moj.go.jp/SHIKEN/SHINSHIHOU/shin02-13-06.pdf

この中の、第1問について、先日、非常勤講師をしている法科大学院で、学生の皆さんと一緒に検討してみました。第2問も、同様の方法で、近日中に検討したいと考えていますが、とりあえず、第1問を検討した感想を若干述べておきます。
まず言えると思ったのは、なかなか良い問題である、ということです。また、これを2時間で検討して答案を書くのは、結構大変だろうな、とも思いました。読むべき分量も多く、また、細かい事実関係も問題になるので、時間切れになった人も少なくなかったのではないか、と思いましたが、実際はどうだったのでしょうか。
中身については、ネタバレになるので敢えて触れませんが、出題されている事案は、実務上もよく見られるようなもので、ありふれているけれども、いろいろと問題があり、それらの問題点をきちんとクリアしないと事件処理ができない、という、理論面と実務面の双方に目配りがされた問題であると私は感じました。正に、「理想的な」法科大学院の教育による到達点が試されている、と言っても過言ではないでしょう。
理論面では、予備校教育の弊害として、よく語られる、判例や学説を丸暗記して答案上に吐き出す、といった手法では、かなり厳しい、それではちょっと通用しないだろう、というところが突かれていると思います。また、関係者の供述要旨を複数読んだ上で、自分なりに事実認定を行う必要もあって、物事を単に抽象的に考えるだけで終わってしまうような勉強法では、かなり厳しいでしょう。従来、司法研修所の前期の間に学んでいたような、事実認定の基礎的な手法も問われていて、その意味でも良問だと思いました。
法科大学院で、何をどのように勉強すべきか迷っているような人は、新司法試験の問題にあたってみて、何が求められているかをできるだけ具体的にイメージしてみると、今後の参考になると思います。

ドア開いたまま昇降 プログラムミスが原因

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060617/mng_____sya_____004.shtml

同社はこれまで、浦安市のエレベーターなどについて一九九六−九七年に据え付けたとしていたが、この日の会見では、いずれも九一−九三年に据え付けたと修正。九三年に社内でプログラムミスが発覚したという。
このため、対象となる計四十九基を正常なプログラムに交換したが、問題の九基のうち六基はその後の改修工事時に交換前のプログラムが誤って使われ、三基は交換対象から漏れていたという。プログラムは同社が国内でつくり、国内だけで使っていたとしている。
この九基では、ドアが閉まった後〇・二五秒以内に利用者がドアを開けるボタンを押すと、ドアが再び開き、そのままエレベーターが昇降するという。死亡事故のあった港区のエレベーターや、据え付け直後に同種の問題が起きた広島市のエレベーターは異なるプログラムだとしている。

死者が出た港区のエレベータは別のプログラムだった、と説明しているようですが、今後、刑事事件と立件され、製造会社やその関係者の刑事責任が追及されることになれば、検察官の冒頭陳述や論告などで、「ずさんな社内体制の実態」として、厳しく指摘される可能性はありそうです。
こういったプログラムの問題がわかっていながら、「誤って」改善前のプログラムをそのまま使用したり、交換対象から「漏らして」いるような事実があれば、かなり問題でしょう。

自宅に手錠や手帳も…女性警官制服盗んだ警察マニア

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_06/t2006061625.html

巡査長は制服を夫とコインランドリーで洗濯し、乾燥機に入れたままスポーツジムに出かけて盗まれた。

警察の制服が、このようにコインランドリーで洗濯、乾燥されることがあるとは知りませんでした。
盗んだほうが悪いのは言うまでもありませんが、悪用されると大変だ、などと、警察もかなり神経質に気にしているモノであるだけに、コインランドリーで乾燥機に入れたまま目を離したりせず、個々人の管理をもっと徹底してもらいたいものだと思います。

バイク受難 どこへ止める

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060617/mng_____tokuho__000.shtml

ここから徒歩十分弱の六本木ヒルズ前に、今年五月末にオープンしたばかりの「六本木六丁目オートバイ専用駐車場」がある。値段は、先の「六本木駐車場」の倍の三十分百円。三十六台分のスペースがあるが、雨が降ったせいもあり、駐車中は十台程度と少ない。
ところが、駐車場のすぐ前の歩道には、見渡すだけで十台近いバイクが止まっている。駐車場を巡回していた「東京都道路整備保全公社」の職員は「バイクも結構、駐車違反でつかまっていますよ」と話す。

私は、六本木ヒルズ内の駐車場に、時々、自分の車を駐車していますが、最近、入口に、「バイク駐車禁止」などと書かれた掲示が出ていることに気づきました。バイク等をとめるところがなくて、ヒルズの地下駐車場に置いて行ってしまう人がいるのだと思います。
今後は、特に都市部で、バイクや自転車などの駐車場所を確保する、ということが求められることは確実でしょう。

高輪、青山の衆院議員宿舎廃止へ 小泉首相も引っ越し

http://www.sankei.co.jp/news/060614/sei105.htm

衆院事務局によると、高輪宿舎は昭和56年、青山宿舎は36年にそれぞれ完成。高輪宿舎は131室で敷地面積は約1万3000平方メートル、青山宿舎は40室、約4500平方メートル。高輪宿舎には小泉純一郎首相の部屋もあり、引っ越しを余儀なくされそうだ。

高輪宿舎は、時々、前を通りかかることがあり、青山宿舎は、一度、捜索(ある事件の関係)で中に入ったことがありますが、青山宿舎のほうは、かなり古くなっていたという記憶があります。完成が昭和36年では、築約45年ですから、そろそろ限界でしょうね。
どちらも、非常に良い場所にあり、特に高輪宿舎は、敷地も広く高輪プリンスホテル等にも隣接する超一等地ですから、狙っている人は多いでしょう。