「まさに悪夢」内部から批判の声…長官狙撃事件の釈放

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040728-00000012-yom-soci

こうした姿勢に、公安部とは捜査手法が異なるとされる刑事部の捜査員らは批判的。ある幹部は「国民をアッと言わせる新証拠を隠し持っていると思っていたが、小杉供述とコートの鑑定結果だけで逮捕に踏み切っていたとは」とあきれ、「事件解決より、自分たちのメンツを優先したと言われても仕方がない」と突き放すように語った。地下鉄サリン事件など一連のオウム事件の捜査を担当した別の刑事部幹部も「まさに悪夢だ」と表情をゆがめた。

事情に通じた内部の声だけに、的を射ており、ますます悲しくなりますね。

28日夕、警視庁本部で会見に臨んだ伊藤茂男・公安部長は強気の発言を繰り返した。
「結果が出なかったのは残念」と語った後、「後悔は全くない。(今も)オウムの関係者が組織的に行った犯行に間違いないと思っている」と続け、「見通しが甘かったのでは」との質問には「予断を持って捜査した訳ではない」。さらに「マイナスはなかった」「強制捜査で得た資料を今後に生かしたい」と、むしろ捜査の意義を強調した。

これは、強気と言うより、空元気(?)でしょう。起訴に結びつかない資料を、いくら持っていても仕方がないということは率直に認めるべきでしょうね。

最大の闇暴けず 元巡査長供述に翻弄

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040729-00000001-san-soci

考えられることをやり尽くして、最後のカードを切ったのが今回の逮捕勾留だったということでしょう。
「供述依存」が批判されていますが、誰かから何らかの供述を得ないと、ストーリーはわかりません(特に共犯事件では)から、このニュースの批判は、やや手厳しすぎると思います。証拠物や状況証拠だけ集めていれば真相が解明できるわけでもありません。おそらく、警視庁刑事部内の、公安部に強い批判を持つ捜査員の話に依拠したので、こういう論調になったのでしょう。