<オウム高橋被告>弁護側「教祖の犯罪。被告は詳細知らず」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150116-00000092-mai-soci

検察側は冒頭陳述で、被告は教団元代表松本智津夫麻原彰晃)死刑囚(59)ら幹部から「帰依心が強く、違法行為も辞さない信者」と認められていたと指摘。諜報(ちょうほう)省で非合法活動を重ねたと主張した。

平成7年(1995年)当時、私は、任官後7年目の若手検事で、東京地検公安部に所属し、オウム真理教諜報省が引き起こしていた各種犯罪の捜査に従事していて、この被告人のことも、取調べの際によく出てきていたものでした。そのホーリーネームを、最初の1文字か2文字くらい、当日使っていたワープロ(まだワープロだったのが時代を感じさせます)に入力すると出てくるように短縮登録していたくらいで、その後も、この被告人の手配写真を街中などで見ると、当時のことを思い出していたものでした。
私は、地下鉄サリン事件など、この被告人が起訴されている事件の捜査には関与していませんが、諜報省に所属していた信者の中でも、地下鉄サリン事件に関与した(上からの指示によるワークでしたが)者はごく一部で、それだけ見込まれていたということにはなると思いますし、そういった立場や当時の状況、既に他の信者の公判で出ていて今後の公判でも出てくるであろう証言が積み重ねられてくると、被告人にはなかなか厳しい公判になるのではないかと感じるものがあります。新たな証言、供述、新事実が出てくるかどうかも含め、私も、元捜査官としても、今後の公判を見守りたいと考えています。