http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120320-00000026-jij-soci
13人が死亡、6200人以上が負傷した地下鉄サリン事件から17年となる20日、現場の一つとなった東京都千代田区の東京メトロ(旧営団地下鉄)の霞ケ関駅で慰霊式が開かれた。
午前8時に駅員らが一斉に黙とう。
あれから17年が過ぎたんですね。当時の私は、名古屋地検勤務で、4月から東京地検公安部勤務の予定になっていましたが、20日に地下鉄サリン事件が起き、30日には警察庁長官銃撃事件が起きて、緊迫する中、東京へ行き、空前絶後の捜査の渦中に入り、大変な状況で働くことになりました。当時、3月で31歳で、振り返ると、まだ若かったな、と思います。検察庁も、今よりははるかに人々から信頼され、私も、17年後の自分が、検察庁を辞め、しがない弁護士になって、市井の片隅で細々と生きる初老の弁護士になっているとは予想しておらず、当時は、与えられた仕事を一生懸命こなそうと、必死になっていました。
大都市の公共交通交通機関やそれを利用する不特定多数の人々が標的になった、前代未聞のテロ事件でしたが、その教訓はその後、生かされているのでしょうか。警察の、狭く薄暗い取調室の中で、地下鉄サリン事件で亡くなった方の写真を見て、私はオウム信者の被疑者に語りかけ、被疑者は手を合わせマントラを唱えながら祈っていた、その時の情景が記憶の中で蘇ってきます。
亡くなった方々のご冥福を祈り、今も後遺症に苦しむ人々にお見舞いを申し上げたいと思います。