虐待防止条例を制定へ 野田市、小4女児死亡事件教訓に 児童・高齢者・障害者対象 市などの対応規定

虐待防止条例を制定へ 野田市、小4女児死亡事件教訓に 児童・高齢者・障害者対象 市などの対応規定 | 千葉日報オンライン

条文では、児童の保護者や高齢者の養護者らは「いかなる理由にかかわらず虐待をしてはならない」と明記。市の指導などを受けた保護者が状況を改善するよう義務付ける一方、市は再発防止のため保護者らへ支援などを行うよう努めるとした。

高齢者施設などの関係者には、虐待の早期発見に努めることや事案発生時の速やかな通報を課し、市民も児童などがいる家庭の孤立化を避けるよう声かけなどで関わるよう努めるとした。

野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が2019年1月24日、自宅浴室で死亡し、父が傷害致死罪などに、母が傷害ほう助罪に問われた。心愛さんは17年11月、学校のアンケートで「お父さんにぼう力を受けています」と訴え、児童相談所に一時保護されたが、同年末に解除された。事件後、野田市教育委員会が父にアンケートの写しを渡したことが発覚するなど、行政対応が問題となった。

悲惨な事件であったことが思い出されますし、そのような事件を風化させず、こうした立法に結びつけるのは意義があることだと思います。

家庭内の暴力、虐待は、密室で行われるだけに、なかなか外部にわかりにくく、潜在して行われる中で悲惨な結果にも結びつきやすいものです。そうならないように、ちょっとした兆候を見逃さず、発見、救済に結びつける、そういう仕組みを社会全体でバックアップしつつ作っていく必要があります。

単に児童相談所に過大な負担をかけていくだけでなく、それへの協力者を社会のあちらこちらに設けていくような、ネットワーク作りも重要ではないかと感じるものがあります。