暴行と死亡に因果関係 慎重姿勢も立件判断 野田小4女児死亡

暴行と死亡に因果関係 慎重姿勢も立件判断 野田小4女児死亡(千葉日報オンライン) - Yahoo!ニュース

心愛さんへの暴行と死亡の因果関係について、事件当初から「傷害致死にもっていきたい」と話す捜査幹部も。一方で、傷害致死容疑の適用には、司法解剖を経ても死因が不明だったことが課題として立ちはだかっていた。勾留期限が迫る中、別の捜査幹部は「ここ1週間で何回も方針が変わっている」と表情は険しく、難しい判断と向き合っていたことをうかがわせた。
ただ、事件直前に心愛さんは食事を与えられず「飢餓状態」に陥っていた上、睡眠も許されずに衰弱していた可能性が浮上。当初は不明とされていた死因も、暴行などによる強度のストレス状態で亡くなった可能性が高いと判断し、「致死」での起訴に至ったとみられる。殺人罪の適用については、ある捜査幹部は「一般論として『しつけ』と話している以上、殺意を認めるのは難しい」と見通した。

 さすがに地元紙だけあって、千葉日報の記事は詳しいですね。

この件については、先日、

yjochi.hatenadiary.com

 「事件」として捜査の観点で見た場合、問題は、亡くなったお子さんの死因と、それが暴行によるもので因果関係が存在するかということでしょう。虐待が長期間続き、特に、亡くなる直前のそれが苛烈なものであったと報じられていますが、その種の態様の場合、どういうメカニズムで暴行が死亡へと影響したのか、証拠による立証が難しくなることが少なくありません。

とコメントした、正にそこが捜査の焦点だったようです。

記事では「当初は不明とされていた死因も、暴行などによる強度のストレス状態で亡くなった可能性が高いと判断し、「致死」での起訴に至ったとみられる。」とされていて、医師など専門家の意見を得て因果関係を認定して起訴したものと推察されますが、そこが、今後、公判で大きく争われ問題となる可能性が高いでしょう。

傷害致死罪での起訴で、今後、裁判員裁判になり、裁判員も含め難しい判断を迫られることになりそうです。今後の行方が注目されます。