遺族「憤り、受け入れ難い」 軽井沢スキーバス事故 運行会社社長ら無罪主張 大学生ら15人が犠牲

遺族「憤り、受け入れ難い」 軽井沢スキーバス事故 運行会社社長ら無罪主張 大学生ら15人が犠牲(NBS長野放送) - Yahoo!ニュース

バスは時速およそ95キロで下り坂のカーブを曲がり切れなかったと見られ、ギアやブレーキの操作ミスが原因とされました。 起訴状では被告の2人が「大型バスに慣れていない運転手が事故を起こす可能性を予見できたのに必要な訓練を怠った」などとしました。

検察は、運転手の技能、経験に問題があったと見ているようですが、程度にもよるものの、問題があるから必然的に事故を起こすというものでもなく、雇用者、管理者に具体的な予見可能性があったと言えるかどうかにはかなり微妙なものを感じます。

この点に関する従前の司法判断は、福知山の脱線事故福島第一原発事故に関する判決に現れているように、予見可能性のハードルをかなり高く設定し、そこに達していないとして有罪認定に至りにくい傾向があって、本件でそのハードルを越えられるかが大きな焦点でしょう。

そこには、個人責任を追及する現行の刑事法制の限界があり、こういった事故が起きる度に言われることですが、組織体の刑事責任ということも、より積極的に検討していく必要もあると思います。

失われた尊い命は戻らず、こういう事故が起きないための総合的な安全対策が、より徹底されていかなければならないと痛感します。

亡くなった方々のご冥福を心よりお祈りします。