「オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る」

 

 参加している読書会の課題図書になっていて、通読しました。著者は今や話題の人ですが、著書を読んだことはなく興味、関心があったので、良い機会になりました。

AIが人類を支配するのではないかという危惧が、最近、よく語られますが、著者は、あくまで人間を保管する役割で活用すべきであり、それは可能であると述べます。また、ITを、代表制の中で形骸化しがちな民主主義を実質化するために大いに活用すべきであるとして、台湾における実践例を紹介していきます。利権の塊のような大臣を担いで、やっと「デジタル庁」を立ち上げた日本では日暮れて道通しの感のある話が続きますが、我々は、諦めずに進まなければならないのでしょう。

今後の、ITやAIを駆使したあるべき社会を考える上で、示唆に富む、読みやすい一冊だと感じました。