高輪ゲートウェイの駅前「街づくり」がなかなか進まない背景

高輪ゲートウェイの駅前「街づくり」がなかなか進まない背景|ニフティニュース

 約1.3キロメートルの高輪築堤のうち、JR東日本は一部を現状保存すると表明。他方、文化庁をはじめ東京都や地元の港区、学者団体などからも保存に関しては意見が百出している。そのなかには全面的に現状保存を求める声もある。

  今後、関係者間で活発な議論が交わされることになるだろうが、JR東日本の開発計画は大幅に見直しされることは間違いない。

 計画を見直しても、こうした開発案件で誰もが納得できる解決策を見出すことは難しい。一部を保存するにしても「どこまで残すか?」という議論がついて回る。さらに、「どのように残すか?」も重要になってくるだろう。

 全面保存が、「保存」という見地では理想的ですが、人々、社会の現在、未来のために、有用性の高い施設を作ることも大切なことで、両者のバランスが図られる必要があると思います。

保存が良好で、全体の開発計画と両立する部分を残し、ただ残すだけでなく、説明機能も充実させて、人々が高輪築堤やそれが作られた時代背景を学べるような一角にすることが検討されるべきではないかと私は感じています。ただ単に全面保存せよ、というのでは、現在、未来に対する責任を果たすことにはならないでしょう。

今後の高輪ゲートウェイ駅周辺の変貌が楽しみであるとともに、そういった歴史との共存ということにも、継続して関心を持ち見守っていきたいと考えています。