24年前の立教大生殺害、11日にも容疑者不詳で書類送検 警視庁

24年前の立教大生殺害、11日にも容疑者不詳で書類送検 警視庁(産経新聞) - Yahoo!ニュース

事件は8年4月11日午後11時半ごろに起きた。山手線の駅ホームで、悟さんが背広姿の男に暴行されて転倒し5日後に死亡した。当初は、犯人が殺意を持たず暴行の結果に死亡させた傷害致死事件で捜査が進められた。公訴時効は当時7年で、当時15年の殺人罪に比べて短かった。  その後、警視庁は時効成立直前に容疑を殺人に切り替え、さらに、平成22年の法改正で殺人罪の時効が撤廃され、捜査が継続されることになった。ただ、遺族は、この法改正が過去の事件にも遡(さかのぼ)って適用されることなどに疑問を持ち、24年に捜査の打ち切りを警察庁に要請していた。

 外形上は、殺意を認定できるタイプの事件ではなく、当初の傷害致死事件としての捜査は妥当な罪名であったと思います。その後の殺人罪への認定変えは、時効にかかるのを回避して捜査を継続するためのものであったと推測され、これをあながち否定できないでしょう。

ただ、刑事事件の捜査は公益の要請によるものであり、被害者遺族が望んでいるからということで捜査を打ち切ってしまうのは疑問を感じます。今後の悪い先例にもなりかねないでしょう。

時効が撤廃された犯罪で、どこまで捜査を継続するかは悩ましい問題だと思います。被疑者が存命する可能性が著しく低くなった時点が限界だろうとは思いますが、では、そこまで捜査を継続すべきかというと、ケースバイケースではあるでしょう。そういう問題点を、上記の記事から感じるものがありました。