[取材]佐川氏も迫田氏も不起訴、捜査終結へ

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180601-00000001-jnn-soci

しかし、専門家は今回の結論に疑問を呈します。
「私自身の考えとしては、今回不起訴になると文書改ざんが、どうしても疑問を持たざるを得ない。悪質な行為であることは多くの人が認めているわけですから、思い切って起訴をして裁判所の判断を仰いでいくと、そういうことがあってもよかったのではないかな」(元東京地検 検事 落合洋司弁護士)

この件についてはNHKの取材も受け、

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180531/k10011460281000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_001

国民感情とずれている
元検事の落合洋司弁護士は「背任容疑についてはこれまでの報道の内容から起訴するのは難しいという印象を持っていたが、文書の改ざんについては虚偽公文書作成罪が成立するかどうか専門家の中でも意見が分かれていた。300か所以上も改ざんがあったのに検察が文書の本質は変わらないと判断したことは国民感情から大幅にずれていると思う」と指摘しました。
そのうえで、「今後は国民から選ばれた審査員による検察審査会が不起訴が妥当だったか審査することになるが、『不起訴は不当だ』とか『起訴すべき』など検察の判断を覆す結果が出ることも十分ありえると思う」と述べました。

とコメントしています。
文書の「虚偽」性ということをどう考えるか、ほとんど先例がないタイプの事件であっただけに微妙さはありますが、元々の文書をあそこまで大幅に改変すれば、新たに虚偽の事実を付加してはいなくても、決裁文書としての内容、聖句は大幅に変わっており、元々の文書を基準に考えて、そこからの内容改変は明らかで、虚偽性を認定する考え方も十分にあり得ると思います。その意味で、大きく疑問が残る不起訴処分であったという印象を受けています。
その他の事件も、国民には証拠関係がわからず、捜査の適正さや認定の妥当性について皆目わかりませんので、今後の検察審査会の審査、判断に待つしかないでしょう。眠れる存在、吠えない番犬のようになっている、特に大阪地検特捜部、名古屋地検特捜部については、「特捜部」としての存在意義、価値があるのかかなり怪しく、知能犯事件だけではなく裁判員裁判対象事件や組織犯罪にまで大きく視野に入れた、公安部とも合体させた新たな組織への改編も、今後、検討される必要があるのではないかと私は感じています。