<東京地検>会見で、ゴーン事件「インサイダーより重い」

<東京地検>会見で、ゴーン事件「インサイダーより重い」(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

東京地検の久木元伸次席検事は22日記者会見し、ゴーン前会長の事件に関し「一部には形式犯のように言う方もいるが、有価証券報告書の虚偽記載は、金商法の罰則の中では最初に出てくる一番重い部類の犯罪で、インサイダー事件などより重い」と強調した。

久木元次席検事は、私と同期任官(司法修習41 期 )で、あちらは東京地検次席検事、こちらはしがない弁護士、選挙に出れば泡沫候補と、30年も経つと、随分と差が出るものだと思います。

それはともかく、有価証券報告書は、関係者に対し会社の状況について情報提供する重要な書類で、それを偽ることは、単なる形式犯で済むものではないというのはその通りでしょう。

ただ、日産の有価証券報告書の全体の規模の中では、問題となっている虚偽記載は相対的にごく小さなものであるのも事実です。

なぜ、これで立件、逮捕までという疑問に対し、検察当局が答えとして出そうとしているのは、おそらく、より実質感のある余罪(特別背任、業務上横領等)での立件ではないかと私は見ており、それがないのに、有価証券報告書虚偽記載だけで終わらせるつもりなら特捜部による立件、逮捕はなかったのではないかと感じています。

何が狙いであったかは、今後、明らかになるでしょう。