アップルが「歴代最安」iPadを発売したワケーーいつもとは違う、本当に変わった点とは

http://japanese.engadget.com/2017/03/31/ipad/

いざ実機に触ってみましたが、見た目や手にした印象に、特筆すべきことはありません。iPad Air相当のボディにA9チップを搭載し、指紋認証システムのTouch IDに対応するなど、「時代に合わせたいつもの高品質なiPad」です。それで十分です。

もっとも注目すべきは3万7800円(税抜)〜という低価格。これは歴代の9.7インチiPadで最安です。
背景としては、iPhoneの大画面化により需要が奪われ、iPadの販売台数が伸び悩んでいる事情があります。そのためAppleは、ビジネスや教育分野へのiPadの導入を推進。今回の新しいiPadで「お手頃価格で、企業や学校で安心して使えるモデル」への需要に応える形となりました。

こういったタブレットスマートフォンが、小難しいことまではできなくても、普通のことは普通にこなせるスキルというものが、今の時代、徐々に必須になってきている面があります。例えば、新幹線で提供されているネット予約サービスを利用すれば、ネット経由で予約が入れられてみどりの窓口の長蛇の列に並ぶ必要がなく、しかも、通常料金よりも安く買え、予約変更もネット経由(アプリ経由)でできて至って便利ですし、スマートフォン1つでチケットなしに乗り降りもできます。それほど高くないハードルを越えることで、その先に、従来はあり得なかった便利な世界が広がっている、その入口として、このiPadを使ってみるのも、現実的、有効な手段でしょう。
様々な人々に対して、便利なものを敢えて安価に提供することで、アップルはその先に広がる大きな相乗効果を狙っているのだろうと思いますし、今後、大きな成果を生む可能性を感じます。