核なき世界へ弾み=広島・長崎、広がる期待−「誤り認めて」要望も・オバマ氏訪問

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016051000987&g=pol

オバマ米大統領が27日、現職大統領として初めて被爆地広島を訪問する。「『核なき世界』へ弾みになる」。広島だけでなく長崎でも歓迎と期待の声が高まる中、「原爆投下が間違いだったと認めてほしい」との意見も出た。

私の父方の祖父は、原爆投下当時、旧制中学校の英語教師で広島市内にいて被曝し、戦後間もなく、おそらくその影響もあって亡くなりました。母方の祖父は、旧逓信局の技師で、当日はたまたま法事があって郊外の自宅にいて直撃は免れましたが直後に広島市内に入り、放射線障害で翌昭和21年4月に亡くなりました。ごく最近になって母から聞いたところ、母方の祖父は死ぬ間際に泣いていたとのことで、まだ未成年の子供4人や妻を残して、若くして死にたくなかったのだろうなと、今の自分よりも何歳も若くして逝去した母方の祖父のことを、母の実家の仏壇の上にある国民服を着た坊主頭の遺影を思い出しつつ、ふと考えることがあります。
原爆投下について、恨みつらみを含め、アメリカや大統領に対して言いたいことは山のようにあると多くの人が思っているでしょう。しかし、それを言い始めたらきりがなく、今後の歴史の評価にまずは委ね、未来志向で、オバマ大統領をお迎えし、核のない平和な世界を作るためには何をすべきか、どう動くべきかということを、前向き、積極的に考える、その契機にこの訪問を位置付けたいものだと思います。アメリカ国内には、この訪問を不快に思い反対する動き、勢力が相当強くあるはずで、そこも慎重に考慮した上で訪問に踏み切ったオバマ大統領の決断に、一日本国民、被爆者遺族として、敬意を表したいと思います。私は、たまたまですが、訪問日前日から出張で広島にいる予定で、平和公園の近くのどこかで、オバマ大統領の演説を、聞ければ聞きたいと考えています。