<ナンペイ事件>発生20年新局面 捜査幹部「裏付け全力」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150218-00000037-mai-soci

このうち粘着テープについては、被害者以外の汗が付いていたが、最新の技術でもDNA型は検出できなかった。さらに、指紋の鑑定には12個の特徴点が必要だが、粘着テープに付いた指紋には8個の特徴点しかなく、犯人特定の決め手には欠けていた。
しかし捜査本部は8個の特徴点に着目。約10年前に死亡した男と一致していることを突き止めた。男は事件当時、多摩地区で生活していた事実もつかんだという。

このニュースには私も驚きましたが、刑事実務での指紋の取り扱いでは、「12点法」といって、12点の合致がないと「同一」とは認定しないので(あくまで「類似」ということになります)、指紋以外についても捜査を尽くして、その人物の犯人性を慎重に探ることにならざるを得ないでしょう。
現実的に重大な問題になるのは、その人物が、仮に犯人であると認定できるとして、その者による単独犯ではなく共犯が存在する可能性が残るということでしょう。上記の記事では、現場に遺された足跡が1種類であったとありますが、犯行現場付近で待機して見張りをしていたなど、足跡が1種類だから単独犯とはにわかに決めつけられないものがあります。共犯者の存在可能性にも目を向けた捜査が不可欠になります。
注目されてきた凶悪重大事件の真相がどこまで解明されるのか、当面、目が離せない状態が続きそうです。