金曜日夜から郷里の広島に戻っていて、土曜日の昼過ぎから、広島市内の球場で、母校の修道高校野球部が、強豪の如水館高校と春季リーグ戦で対戦すると知り、ちょっと行って観戦してきました。
途中までは0対0で進みましたが、如水館に満塁ホームランが出たりして、結局、7回コールド負けに終わりました。さすがに如水館は底力が違うと感じました。
私は、修道中学、高校と一貫して野球部で、勉強より野球、という日々を送りましたが、そこで肉体的にも精神的にも鍛えられたと思っていますし、それは今に至るまで生きていると感じています。ある試合で、9回裏の相手の攻撃で、満塁で、代打で出てきたバッターに逆転サヨナラホームランを打たれて負けてしまったことがあり、最後の詰めを誤ってはいけない、と感じると、その時の、ホームランボールが外野の高いフェンスを高々と超えて行き、それを見送っている自分の視線を感じることがよくあります。その前後の、試合の状況は忘れているのに、その場面だけ鮮明に覚えているのは、自分自身にとって、これは勝てると思っていたのに鮮やかに逆転され負けてしまい、鮮烈な印象として刻み込まれているからでしょう。痛い敗北でしたが、勝負は最後の最後までわからない、詰めを誤ると容易に逆転を許してしまう、ということを痛感した、良い勉強になった出来事でした。
社会に出れば、負けてばかりはいられなくなるもので、野球部の後輩達には、勝利を目指しつつも、勝つことばかりを考えるのではなく、日々の練習や試合の中で、勝つためには何が必要か、勝てなかったのはどこに原因があったかを謙虚に考え振り返る姿勢を持ち、敗北からより多くを学んで、深みのある幅広い人間になってほしい、ということを、観戦後、4月にしては寒い球場を去りつつ感じました。