「僕は無実です」 弁護側、即日控訴へ 被害部員「苦しみ癒えない」

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130201/trl13020112450007-n1.htm

弁護団は「判決は、到底信用できない被害者とされる女性の供述を安易、無批判に受け入れた極めて情緒的な判決であると共に、検察に立証責任があることを無視した不当な判決だ」として、即日控訴することを明らかにした。

内柴正人「準強姦と強姦」どこが違うのか?酩酊の基準は?
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20111208#1323336075

で、

警察は、女子部員の飲酒量や具体的な酩酊状態を、本人の事情聴取だけでなく同席していた人々の事情聴取も行い、利用した店舗からも残っている記録の提出を求めるなどして、徹底的に調べているでしょう。女子部員の供述について、細かく裏づけを取りつつ慎重に検討し、その一方で、被疑者の供述についても、どこまで信ぴょう性があるかどうか、こちらについても裏付けを取りつつ慎重に検討しているものと推測されます。

とコメントしましたが、被告人が強く和姦を主張している以上、被害者供述がどれだけ信用できるかが、有罪、無罪の分かれ目となり、東京地裁は、裏付けも十分取れているとして、被害者供述は十分信用でき、合理的な疑いを入れる余地なく有罪認定できると判断したのでしょう。そういった判断に至るにあたり、

被告、合宿中に女性部員3人と性行為 隠し子疑惑も発覚
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20121130#1354268239

で、

被告人、弁護人としては、自由で奔放な性生活を送り、無理に姦淫行為にまで及ぶような状況になく、その必要もなかった、ということを、一種の反証としての状況証拠として立証したい、という狙いのように見受けられますが、裁判官というものは、潔癖で真面目なタイプが多く、こうした手法は、むしろ、そのような手当たり次第に女性と性行為に及ぶようなでたらめな人間像をかえって印象付けてしまい、被告人に対する心証を害し、不利に働く危険性も持っているでしょう。捨て身の手法ではあると思いますが、大きく裏目に出るリスクも大きいのではないかと思います。

でコメントしたようなリスクが、被告人、弁護人にとって露呈してしまったという可能性もありそうです。供述の評価は、あくまでも「人」によるもので、検察官は、被害者はいたいけな女子学生で金メダリストの被告人を信頼したが故に毒牙にかかり多大な被害を受けた、それに対して被告人は性欲の赴くまま強力な力関係を悪用して次々と女性を弄んできた、といった立証をしていたはずですから、結果として、そのような検察官立証が、功を奏した、ということに、あくまでも1審段階ですが、なったということでしょう。
真相は闇の中、ということになりやすい事件ですが、公判になれば、こうした展開をたどりがちですから、捜査弁護としては、無罪、無実を強く主張したいケースであっても、リスクがある限り、無理をしてでも示談をして告訴を取り下げてもらう、ということも真剣に検討すべき選択肢にはなりがちです。