http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100401/crm1004011235012-n1.htm
捜査本部の統括役である捜査主任官が取調官を兼務していた事実に触れ、菅家さんの供述と、捜査で得られた客観的事実の裏付け結果との整合性や、矛盾点について、いずれも吟味が「不徹底だった」と分析している。
検察庁でも、大規模な捜査体制の下では、主任検事は取調べをせず、統括、報告に専念することになりますが、中小規模の捜査体制においては、人手の問題もあり、主要な被疑者を取り調べることもあって、その場合、メリットとデメリットの双方があると思います。
メリットとしては、主要な被疑者を取り調べることで、そこから様々な心証を得るなどできることで、デメリットとしては、自らが取り調べた被疑者の供述を、客観的、批判的に見られなくなる危険性があることでしょう。確か、造船疑獄事件の主任検事であった河井信太郎氏は、主任検事が重要被疑者を取り調べることで事件が見えてくる、ということを
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で述べていた記憶があります。どちらが良い、悪いとも言いにくい、微妙な問題があります。
足利事件について、上記の通り、捜査主任官が被疑者取調べを行ったことによる問題点が指摘されているのを知り、上記のような微妙な問題を、かつての自らの経験にも照らし、思い出しました。