30代の男2人出頭 警視庁、任意で事情を聴取

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121210/crm12121015380015-n1.htm

東京・六本木のクラブ「フラワー」(閉店)で9月、飲食店経営の藤本亮介さん(31)が金属バットなどで武装した集団に殴られて殺害された事件で、事件に関与したとみられる30代の男2人が9日に警視庁に出頭していたことが10日、捜査関係者への取材でわかった。
男らは暴走族「関東連合」(解散)のOBとみられ、うち1人については警視庁捜査1課が凶器準備集合容疑で逮捕状を取っている。捜査1課は男らから任意で事情を聴いており、容疑が固まり次第、同容疑で逮捕する方針。

こういった、数名から十数名といった共犯の疑いがある事件では、その全部までは無理でも多くの被疑者の身柄を同時に確保して取調べを行う、というのが、捜査の鉄則で、五月雨式に取調べを行なっていては、ある被疑者の供述を別の被疑者に確認したり、食い違う供述の中の何が信用できるか見極める、といったことが困難になり、起訴が難しくなりがちです。組織犯罪においては、被疑者側も、そういったことは知り尽くしていますから、捜査を察知すると、蜘蛛の子を散らすように皆で逃げ去り(よく「体(たい)をかわす」「飛ぶ」などと言いますが)、捜査状況を見つつ、逃げ切れないと悟ると、小出しに出頭してきたり、ということも起きがちです。本件でも、どうも、そういった傾向になっている気配がありそうです。
警察としても、逮捕状を取ったり、被疑者として把握している者が出頭してくれば、そのまま帰らせることもできなくなります。身柄を取り、では、起訴出来るだけの証拠収集ができるか、ということになると、供述がまだ得られていない段階で、被疑者の頭数が少ないほど、捜査関係者がよく言う「言いっぱなし」の状態になりやすく、難しい捜査になりがちです。今後の本件捜査の行方が注目されますね。