なんと東大法学部が初の定員割れ法曹志望、公務員志望減少が影響か

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121107-00027489-diamond-bus_all

東大における3年以降に所属する学部学科を決める仕組み、進学振り分け制度を説明しよう。2段階に分けて、選抜をしていくのだが、大学2年の6月時点で学部学科の志望を第1段階、第2段階に分けて登録し、9月上旬に第1段階、同下旬に第2段階の進学内定者が決定される。
法学部の場合、文Iからの受け入れ人数が圧倒的に多いのだが、文科I類以外からの受け入れ枠もある。今回、定員割れをしたのは、第2段階の文Iからの受け入れ枠である。118人の枠に対し113人にしか志望者がいなかった。

今や司法試験に合格しても、弁護士として就職するのは楽ではない。財政危機ゆえに公務員の人件費削減が声高に叫ばれ、いわゆるキャリア公務員の天下りに対する目は厳しくなっている。そうであれば、東大生であっても法曹や公務員志望が減るのは無理もない話だ。

私が法学部で学び司法試験に合格した当時(法学部入学は昭和58年、司法試験合格が昭和61年)、キャリア官僚になれば生涯は安泰で幹部になれば思う存分権限を振るえ政治家への道も見えてくる、司法試験に合格すれば合格者は少なく(当時は500名弱)安定した法律家人生が送れる、という状況は確かにあって、法学部人気には根強いものがあったように思います。今や、キャリア官僚になっても昔のようなうまみはなく、司法試験に合格してもろくなことはなく弁護士になっても仕事もなく公園でママが作ってくれたおにぎり弁当をぱくつく毎日、といった状況で、法学部人気も落ちているのでしょう。
法律は、学んで深みが出てくれば、なかなかおもしろいもので、上達すれば飯の種にも十分なるものでもあって、そういった魅力を、法律を学んで成功をおさめている人々(私のようなしがない弁護士ではなく)が、これらから学ぼうとしている人々に、うまく伝えて理解してもらう必要はあるでしょう。
後輩たちに、どんどん法律を学んでもらえるように、有望な先輩たちは、是非、頑張ってください。