「iPhone 5」、ソフトバンクとauのどちらを選ぶか

http://www.phileweb.com/review/column/201209/15/249.html

かなり悩ましいところで、どちらにすべきか迷っている人は多そうですね。

auLTEパケット定額プラン「LTEフラット」には制約もあります。まず毎月のデータ通信料に7GBという上限が設けられ、これを越えると速度が128kbpsに制限されるということ。もう一つは5,460円という料金が2年間に限定され、その後の料金プランがどうなるか、まだ不透明ということです。
ちなみにソフトバンクの「パケット定額 for 4G LTE」は、7GBというデータ量の制限がありません。いくら使っても速度制限は発生しませんし、料金が加算されることもないのです。

それを今回auが解禁し、テザリングを利用可能にしました。しかもiPhone以外の機器は月額525円が必要なサービスのところ、iPhoneは最大2年間、無料で利用できます。ソフトバンクと同じく、iPhoneを優遇することで多くのユーザーを獲得したいという意志が明らかに感じられます。
一方のソフトバンクは、「現状ではテザリングに対応する予定はない」(同社広報部)という返答。将来的に販売状況などを見て解禁する可能性はありますが、スタート当初はテザリング無しでの提供となります。

ソフトバンクは2.1GHzという周波数帯で「SoftBank 4G LTE」というサービスをスタート。通信速度は多くのエリアで最大37.5Mbpsで、ごく一部のエリアでは最大75Mbpsの通信が可能です。気になるカバーエリアは、2012年度末に政令指定都市100%を目指すというのが公式アナウンスです。
auは「4G LTE」というシンプルなサービス名。通信速度は受信時最大75Mbps、送信時最大25Mbpsと高速。さらに2013年には受信時最大112.5Mbpsに高速化する予定です(iPhone 5がこのスピードに対応するかどうかはわかりません)。カバーエリアは東京23区と政令指定都市を中心に、全国主要エリアから開始。2013年3月末には実人口カバー率約96%まで拡大する予定としています。

価格面では拮抗していますから、目につく性能面でのポイントとしては、上記のようなところでしょう。
ただ、両社とも、LTEサービスは、まだまだこれからという状態ですから、当面、LTEで高速でネットにつながる、ということを過剰に期待すると裏切られかねません(これはNTTドコモLTEサービスが開始された当初のことを思い起こすとわかりやすいでしょう、東京都内でもつながらない場所がかなりありました)。
AU版は、テザリングができるのが大きな魅力ですが、CDMA方式の特性として、通話とデータ通信が同時にできないため、テザリング中に着信があるとデータ通信は一旦切れてしまう、ということになるでしょう。また、上記の記事で紹介されているように、データ量の制限がありますから、この点でも過剰に期待して使い過ぎると、たちまち上限に達してしまう、ということになりかねません(移動しながらごく普通にネットを閲覧したりメールをやり取りする、といった使い方をしていれば上限に達するようなことはないと思いますが)。
実は、先日、東京地裁内の法廷にいた際、私が持っていたSIMフリー(ドコモのSIM)iPhoneが圏外であったのに、知人の弁護士が持っていたソフトバンクiPhoneがバリ5状態で衝撃を受けました。ソフトバンクはつながらない、AUはつながる、ドコモはもっとつながる、といった、従来の常識にとらわれていては、大きな変化を見失い乗り遅れる、ということになりかねません。
上記のような情報を丹念に収集しつつ、自分にとってベストな1台を見出す必要があるでしょう。