「巨額すぎて手立てなかった」 オリンパス前社長供述

http://www.asahi.com/national/update/0314/TKY201203130826.html

2001年6月に社長に就いた後に、前常勤監査役・山田秀雄容疑者(67)=同=から約1千億円の損失を隠していることを知らされた、と話しているという。
「飛ばし」の公表を山田前監査役に提案したこともあったが、「3万人以上の従業員が路頭に迷う」「会社の体力がもたない」などと反対されて断念し、損失を隠し続けた――と特捜部に供述しているという。

歴史に「もし(if)」はない、と言いますが、少なくとも2001年やその後の早い時期に、問題を公表し処理する、という決断をしていれば、このように刑事事件にならず、また、損害賠償を求める民事紛争も、もっと穏便な形で解決できた可能性が高いのではないかと思います。
コンプライアンスについては、いろいろなことが言われますが、上に立つ者として、一時的に苦しくなってもそれを乗り越える強靭な意思、決断力を持つ、ということが根底になければ、画餅に帰してしまう(その典型がオリンパスですが)ということを、強く感じさせられます。