憲法(第五版)芦部信喜著・高橋和之補訂

憲法 第五版

憲法 第五版

しがない弁護士とはいえ、憲法訴訟を担当することもないわけではなく、憲法に関しても常に関心は持ち続けているのですが、最近、上記の最新補訂版が出たので、早速、購入しました。
私が大学に入り憲法を勉強するようになったのは昭和58年ですが、その当時の司法試験受験生では、

憲法 (現代法律学講座 5)

憲法 (現代法律学講座 5)

を基本書にしている人が圧倒的に多く、私も、それにつられて、佐藤幸治憲法を基本書にして勉強するようになりました。合格まで、憲法の基本書はこれで通したのですが、難解なところが多く、読んでいて骨の折れる本で、当時、LECで教えられていた伊藤真先生の講義を聞いたりテキストを読んだりする中で、芦部説に触れて学んだ部分もかなり多く、結局、芦部説と佐藤幸治説をいいとこ取りして答案を書くような状態で合格した状態でした。当時は、まだ、芦部先生による憲法の体系書は出版されておらず、芦部先生の論文集を読んで勉強している、真面目な受験生もいました。
上記の最新補訂版を手に取り、所々読んでいると、昔、勉強していた当時の懐かしいフレーズが次々と出てきて、自分の中に、まだ芦部説が残っていることを確認でき、ちょっとうれしくなりました。
憲法学習から離れてしまった自分が読んでいてもわかりやすく、憲法を学ぶ上で高く評価されていることが改めて強く感じられました。