原発情報めぐり官邸後手後手 避難指示は日暮れ3時間後

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午後7時すぎ、福島県福島第一原発の避難指示の範囲が拡大することを報道各社に明らかにした。一方、首相官邸はホームページ上に「指示書」を掲載したものの、避難範囲拡大を会見で明らかにしたのは、菅首相が国民に向けて自らメッセージを発した午後8時半、爆発音から5時間後のことだった。
こうした対応に、与党の民主党内のベテラン参院議員は「具体的なデータがないので、『落ち着け』と何度も言われるたびに不安になる」と指摘。鳩山政権時代の閣僚経験者は「情報開示の仕方がお粗末だ。専門家による分析と、政治による説明の仕方は違う」と述べた。

情報というものは、刻一刻と入ってくるもので、時点時点では全容がわからない、全容はしばらくたってからわかる、ということはよくありますが、過ぎて行く時間を無為に過ごすことが取り返しのつかないことになる場合もあり、原発における放射能漏れ、といった事態は、まさにそういうケースだと思います。進行している事態が、どこまで進むかどこで止まるか、そもそも何が起きているかがよくわからなくても、最悪の事態を想定し、先手先手を打って迅速に対応すること、情報はオープンにして無用な不安を煽らないことは、こうした危機的状況においては必須のことでしょう。
情報を出すことによるパニックよりも、むしろ出さないことによるパニック、流言飛語といったことこそ、恐れるべきではないかと思います。