裁判長のストップウオッチ

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tottori/news/20100717-OYT8T00882.htm

3日目の弁護人の最終弁論。20分の持ち時間が、残り5分を切った頃でしょうか。手に持ったストップウオッチを弁護人に見せつけるように示し続けたのです。サッカーの審判がイエローカードを出す時の姿と重なりました。途中からは左腕も自分の前にかざし、腕時計を何度ものぞき込みます。「ハァー」。時折、大きなため息まで聞こえてきました。
弁論は予定時間を1分ほど超えましたが、「時間ばかりを気にして、真剣に聞いていたのか」。担当した房安強、森祥平両弁護士は閉廷後、怒りを隠せませんでした。

何だか嫌みな奴、という感じですが、裁判員裁判では、集中審理が行われ予定時間が守られないとスケジュール通りに進まなくなり、特に裁判員に大きな負担をかけかねないので、気になってこういうことをしたのでしょう。気持ちはわからないではありません。
とは言え、人間のやることですから、1分1秒単位で常に物事が予定時間通り進むものではなく、やむを得ない遅延ということもあるわけですから、こういった振る舞いは、大人げなく、当事者だけでなく国民の不信を招く恐れもあり、裁判所の権威を失墜させかねないでしょうね。