裁判員裁判:殺人罪が傷害致死に…懲役8年判決 水戸地裁

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100529k0000m040084000c.html

犯行態様は、記事によると「頭をどんぶりで殴るなどして死なせた。」ということですが、

判決は調書に関し「殺意を抱く経緯が論理的すぎ作為的な感がある」と述べ、公判での態度などから

被告について「安易に迎合的な返答をする傾向がある」と指摘。調書は信用できず「殺意の認定は常識に照らし疑問が残る」と結論付けた。

という判断にあたり、客観的な犯行態様から殺意が認定できるかという検討がされたのかどうか(従来はそういった側面も考慮されるものでしたが)が気になります。
裁判所は、いまだに、

被告の法廷での言動のギャップを問われた50代の男性会社員が「言葉が意外とあやふや」と答えると、地裁職員が「裁判員の心証形成にかかわる」と遮る場面があった。調書の印象を問う質問でも「証拠に対する判断になりうる」と職員が遮った。

ということを性懲りもなくやっていますが、事件について感想を述べることのどこが悪いんですかね?最近、自分が担当した事件で死刑か無期懲役かで悩んだなどと泣き言を言っている元裁判官をテレビで見ましたが、正に心証形成について語っていましたし、証拠に対する判断になり得ることも語っていましたが、裁判所が抗議したといった話も聞きません。有名な元裁判官がやればやりたい放題、裁判員なら地裁職員に邪魔されるのでは、いかにも不公平でしょう。
マスコミも、裁判所の職員の監視下で裁判員の記者会見をやる(やらせてもらう)という悪慣行は、そろそろやめるべきでしょう。