早稲田大学訪問

今日の午後、早稲田大学の近くに行く用事があり、そのついでに、久しぶりに早稲田大学構内を歩いて見てきました。
まず行ったのは、法学部がある8号館で、私が在学中にあった古い建物は既に取り壊され、同じ場所に新しい、きれいな建物が建てられています。今回、初めて内部に入りました。昔は、1階の学生ラウンジにレターケースが並べられていて、そこにゼミやらサークルやらの連絡ノートが入っていて、それで相互に連絡を取り合っていたものでしたが、インターネットが普及した現在、そういうものは一切なく、1階の学生ラウンジでは、私が学生であった頃よりも格段にスマートに見える学生が談笑していました。当時と比べ、新しい建物では、教室の数が増えていて、また、インターネットラウンジというものがあり、備え付けのPCを使ってインターネットを使いながら情報収集ができるようになっていて、隔世の感があり、今のミサイルに比べ当時は竹槍程度であったなとじみじみと思いました。昔は4階にあって「4読」を呼ばれていた、司法試験受験生の巣のようになっていた学生読書室は、現在は地下2階にあり、入口のすぐ外側からのぞいただけでしたが、かなりの充実度に見えました。内部は見られませんでしたが法廷を再現した教室もあって、こういったものがなかった当時の我々に比べ、現在の学生は、在学中から法廷というものを徹底的に学べて幸せだなと思いました。建物は昔よりもはるかに高層化され、5階以上には研究室等の施設が入っていて、こういう立派な施設で日夜研究できれば、私のように手狭な事務所で細々と本を読んでいるよりも、研究や勉強が進みそうだなと感じました。
構内を歩くと、ごく一部に昔の建物が残っているだけで、かなりの部分は建て替えられていて、昔の、汚らしい、ごみごみとした雰囲気はなくなっていて、古いイメージを引きずっている自分は、やはり古い人間なのだろうか(「傷だらけの人生」の一節のようですが)と、しみじみと思いました。
私のような、何につけても恵まれない状態の中、竹槍状態で勉強して司法試験に合格し市井の片隅で実務家として細々と生き延びている者にとって、現在の上記のような恵まれた環境は夢のようで、うらやましくもあり、また、当時の自分がかわいそうな気もして、複雑な気分で大学を後にしました。