先代「しらせ」保存のチャンス、くず鉄暴落で引き取り手なし

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090620-OYT1T00658.htm?from=navr

政府は当初、展示保存を目指したが、10億円の改修費用、1億円を超える年間維持費が障害になり、購入希望の企業などが次々と撤退し、解体処分が決定。売却先が現れないうちに保存を求める声が再び高まっていた。
文科省の担当者は「解体を決めたとたん鉄の値段が下がりだしたのには、運命的なものを感じる。よい引き取り先が見つかれば」と話す。同省は、7月中旬から公募を始め、今年度中の引き渡しを目指す。

昔、阿川弘之

軍艦長門の生涯 (上巻) (新潮文庫)

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軍艦長門の生涯 (中巻) (新潮文庫)

軍艦長門の生涯 (中巻) (新潮文庫)

軍艦長門の生涯 (下巻) (新潮文庫)

軍艦長門の生涯 (下巻) (新潮文庫)

を読んでいた際、終戦時まで生き残った長門が、ビキニ環礁で米国による原爆実験の標的艦になった際、実験後、なかなか沈まず(結局は沈むのですが)、それを聞いた人が、英霊が長門を支えている、と述懐する場面が出てきますが、記事の中の「運命的なものを感じる。」という言葉に、その場面のことを思い出しました。南極観測に身命を賭してきた人々の魂が、しらせを支えているのかもしれません。
この経済情勢下で、保存はなかなか難しそうですが、何とかうまく保存されるように願わずにはいられません。