旅券紛失、ゴミの山に「あった!」…成田空港職員お手柄

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090412-00000010-yom-soci

1年ほど前、今関さんは空港第1旅客ターミナルビルで、アメリカへの出発を控えた30歳前後の女性から「パスポートをなくしてしまった。捜したが、見つからない」との相談を受けた。女性は半ばあきらめ顔だったが、今関さんは「冷静に振り返ればヒントがあるはず」と、もう一度、一緒に足取りをたどってみた。
途中、女性が「少しでも身軽になろうと、不要物をビル内のゴミ箱に捨てた」。今関さんは「もしかしたら」とそのゴミ箱へ。中のゴミは回収済みだったが、あきらめず、成田空港美整社に事情を説明し、「ビル地下のゴミの集積場を捜したい」と頼んだ。集積場のゴミはすぐに圧縮機にかけ、空港構外の処分場へと運ばれてしまう。同社回収担当の小久保さんは今関さん、女性、同僚らと集積所に急ぎ、圧縮前のゴミ袋の中をしらみつぶしに調べた。
最後の5袋目。紙くずの山の中からケースに入ったパスポートが出てきた。小久保さんがタオルで汚れをふき取って渡すと、女性は安堵(あんど)と感激の笑顔で、「ありがとうございました」と周囲に何度も頭を下げた。

日本以外の国の飛行場で、こういったトラブルが起きた場合、とてもこのようなハッピーエンドは望めないだろうな、と思いつつ、良い仕事をしたものだと感心しました。
国の力というものを計る上で、軍事力、経済力など、いろいろな指標がありますが、社会の隅々にまで、こういった機転が効く人々がいて、さりげなく生き働いている、ということも、国力を考える上で重要なことではないかと思います。
「一隅を照らす」という言葉がありますが、様々な意味で困難に直面している今こそ、社会の隅々に一隅を照らす人々が大勢いるという状況を、より強化する必要性を感じます。