奈良・生駒市汚職、元市議会議長の自白調書却下「任意性に疑い」 大阪地裁

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090122/trl0901222039024-n1.htm

西田真基裁判長は捜査段階で自白した足湯事件をめぐる供述調書について、検察側の証拠請求を却下する決定をした。公園用地事件の供述調書も既に却下しており、いずれも「任意性に疑いがある」と判断した。

被告に対する検察官の取り調べについて「息子と妻も逮捕する」「疑惑のデパートだから別件でも逮捕できる」などと脅して自白を迫ったと指摘。「事件の重要部分にもかかわらず、わいろ授受場面の具体的な記載がない上、調書もわずか2ページしかない」と述べた。

足湯事件の贈賄側業者は有罪が確定している。

従来のパターンであれば、密室における取調べについて被告人と取調べ官の供述が対立し、被告人は嘘つきで取調べ官は嘘は言わないもの、という前提のようなものがあって、供述調書は採用、検察ストーリーで認定、めでたしめでたし(検察庁が)、というのがお決まりでしたが、なかなかそういうパターンでは進まなくなってきている、ということは言えそうです。
従来のよくある捜査手法(密室に閉じ込めて濃密な取調べを行い、罵詈雑言を浴びせてでも自白させ、争われたら「なごやかな取調べでした」などと嘘をつきとおして有罪を獲得する)というものも、そろそろ見直し、再検討を行わないと、贈収賄事件、選挙違反事件等の事件が徐々に立件できなくなるという事態にもなりかねないように思います。