国選弁護報酬水増し請求:「国選料の安さ」指摘も 弁護士会「再発防止図る」 /岡山

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081011-00000212-mailo-l33

別の弁護士によると、「被疑者国選弁護の平均報酬はおおむね約6万〜8万円、起訴後は約7万円で判決まで弁護するのが相場」といい、「根底には国選弁護人の報酬が安すぎることもあるのではないか。接見時の交通費やコピー代などの必要経費を除くとほとんど手元に残らない」と、実情を訴える。

事件にもよりますが、「接見時の交通費やコピー代などの必要経費を除くとほとんど手元に残らない」というのは、やや言い過ぎでは、という気がしますね。
ただ、弁護士がやる仕事として、経済的に割が良い、というものではないことは確かで、現在のように、個々の事件ごとに個別の弁護士に「発注」し、接見回数も含め、やったことを自己申告させて報酬額を決めるシステムによる限り、不心得者が水増し請求したりする不祥事を根絶することは難しいでしょう。
国選弁護の問題は、それだけでなく、むしろ、事件の難易度に応じた弁護人選任がなされていない、というところがより大きな問題、という気がします。公判前整理手続が採用されるような難しい殺人事件等で、数か月前に弁護士になったような未経験者が国選弁護人として登場し、謙虚に業務を進めるならまだしも、自分勝手な思い込み、独断で誤った弁護活動を次々と展開する(これは極端な例ですが)といったことが、容易に起きてしまう、というところに、現在の制度の恐ろしさがあります。
裁判所や法務省としては、国選弁護は金に困った無能な弁護士が金欲しさに食いついてきて低調な状態のまま推移したほうが、裁判所、検察庁ペースの「お白州刑事司法」が維持できて良い、くらいに考えているのではないかと推測されますが、それで困るのは誰か、ということを真剣に考えるべき時が来ている、ということが言えそうです。