強姦未遂容疑の警部 福岡地検釈放、県警は懲戒免職処分

http://www.asahi.com/national/update/0418/SEB200804180018.html

県警は(1)被害者の供述は一貫しており、信用できる(2)ホテル内での行為について物証も含めて客観的な裏付けができた、と説明。「捜査協力者との信頼関係を揺るがす前代未聞の行為」と、刑事手続きの進行状況にかかわらず懲戒免職にした理由を説明した。女性会社員側の被害感情は今も厳しいという。

先日、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20080329#1206721518

とコメントした事件ですが、なかなか難しい事件になっているようです。
処分保留で釈放になった、ということですが、この種の事件で、釈放後に何かが新たに裏付けられる、ということはあまりないのが普通で、捜査の常識から考えると、このまま不起訴(嫌疑不十分)になる可能性が高い、ということは言えると思います。
仮に和姦(未遂ですから、「和姦未遂」ということになりますが)としても、捜査の中で知り合った関係者とそういった関係になること自体が信用失墜行為である、という見方は可能ですが、その場合、懲戒免職というのは重過ぎないか、という反論は十分あり得るでしょう。
この種の事件の難しさ、ということを改めて強く感じます。検事の時も、弁護士になった後も、違った立場ではありますが、考え、思い悩むタイプの事件で、男女関係の難しさ、微妙さ、真相解明の困難さということが、心に重くのしかかってきます。